
WBC(世界ボクシング評議会)
WBCは1963年に設立され、ボクシング界で最も影響力のある団体の一つとして知られています。本部はメキシコにあり、初代会長はホセ・スレイマンという人物でした。
WBCの特徴の一つは、安全対策への積極的な取り組みです。例えば、ボクシングの試合を12ラウンド制に短縮するルール改正を主導したのはWBCであり、これは選手の健康を守るための重要な決定でした。
WBCの王座ベルトは、緑色のデザインが特徴で、歴代のチャンピオンたちの写真が埋め込まれています。このベルトを巻いた王者には、モハメド・アリ、マイク・タイソン、フロイド・メイウェザーといった伝説的なボクサーたちが名を連ねています。
また、WBCは地域ごとのタイトルも管理しており、アジア、アメリカ、ヨーロッパといったエリアごとにチャンピオンを認定することで、若手選手が世界の舞台に上がるチャンスを作り出しています。

WBA(世界ボクシング協会)
WBAは1921年に設立された最も歴史のあるボクシング団体で、もともとはNBA(National Boxing Association)という名称で活動していました。本部は現在パナマに置かれています。
WBAは「スーパーチャンピオン制度」を導入したことで知られており、これは統一王者や長期政権のチャンピオンを特別な地位に格上げする仕組みです。
その結果、WBAには「スーパー王者」と「レギュラー王者」の二種類のタイトルが存在することになり、一部のファンや関係者からは批判の声も上がっています。
IBF(国際ボクシング連盟)
IBFは1983年に設立され、本部はアメリカのニュージャージー州にあります。この団体は設立当初、WBAから分裂する形で生まれました。
IBFの特徴は、ランキングやタイトル戦の管理が比較的厳格であり、公平性を重視していることです。そのため、指名挑戦者の決定方法などが他の団体より透明性があると評価されています。
WBO(世界ボクシング機構)
WBOは1988年に設立された比較的新しい団体で、本部はプエルトリコにあります。当初は他の団体と比べて権威が低いと見なされていましたが、1990年代以降に有力なボクサーがWBOの王座を獲得するようになり、次第に認知度が向上しました。
特に、オスカー・デ・ラ・ホーヤやジョー・カルザゲといった名選手がWBO王者となったことで、その地位が確立されました。